神社と言えば、鳥居を浮かべると思う。鳥居は、神社のシンボル(目印)となっている。鳥居が建っていれば、そこに神社が鎮座していると思って間違いない。 鳥居は、神社の入り口に建っている場合が多いので、神社の門との説が有力である。
 鳥居をくぐって境内に入ると、ほどなくして手水舎(てみずや)がある。参拝者は、その水で手や口をすすいで心身を清める。それを「手水(てみず(ちょうず))を使う」といい、それには一定の作法がある。
 「手水舎」でお清めをするときは、ひしゃくを直接口に付けず、左手で水を受けて口に持っていくのが正しいお作法で、水をふくんでしずかにすすぐ。
 参道が終わったところには拝殿(はいでん)がある。拝殿前方の左右に狛犬と灯籠を置いてある。狛犬は左側(神社に向かって右側)が「阿(あ)」と口を開け、右側が「吽(うん)」と口を閉じており、神域を守っている霊獣であるという。
 拝殿の正面に賽銭箱(さいせんばこ)をおいてあり、その真上に大きな鈴をつるし、鈴には鈴緒(すずお)といういう長い紐を垂らしてある。鈴緒は麻苧(あさお)で作られている。参拝者は、鈴緒を引いて鈴を鳴らし、「願いがかなうように」と祈るので、鈴緒のことを叶緒(かねのお)ともいう。
 このように鈴を鳴らして神慮を慰め、心願成就(しんがんじょうじゅ)を祈り、賽銭箱に賽銭を入れて参拝をする。参拝には一定の作法があり、現在では、「二礼・二拍手・一礼」の作法が一般的である。