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日蓮宗の数珠 − 使い方、数珠の名称など −


南無妙法蓮華経」(題目)を唱えることで、全ての人々は成仏できると説く。
日蓮宗のお念珠は、二本の親玉の一方に房が3本ついているのが特徴。

数  珠

★お数珠各部の名称

 勤行数珠は一般檀信徒が持つ数珠で、房が丸く (菊房・玉房)なっています。
 珠の材料は香木・梅・黒檀・菩提樹・水晶・真珠・珊瑚・象牙・石など多種多様です。日々の信行には扱いやすい自然木や木の実などが良いでしょう。
 日蓮宗のお数珠は、大きな珠(親珠)2個、小さな珠(四天珠)4個、普通の珠108個。合計114個の珠からなっています。
 大きな珠は親珠(拇珠)といい、右の親玉を浄名珠といい「釈迦牟尼仏」、左の親珠は数珠を留めるところから、緒留ともいい「多宝如来」をあらわしています。
 小さい珠は4天珠といい、上行・無辺行・浄行・安立行の四菩薩をあらわしています。また、左側にある3本の子珠の形の違うものが独特の「数取り」と呼ばれ他の2本より長さが短く、弟子珠が10珠付く。「数取り」には『つゆ』が付かない。

★お数珠のかけ方

 仏事のときには、必ずお数珠をもって行きましょう。
 日蓮宗のお数珠は、合掌をしたりお経本を持つとき数珠を二重にして房を下にし、左手に掛けて持ちます。

 勧請・唱題・回向の時には、親珠を両方の中指の第1関節に、数珠を一度ねじってから(あやにする)そのまま両手を自然に合わせます。
 数珠の房は二つ房の方を右手に、三つ房が左手にくるように持ちます。
  「右手」み・ぎ  =2本(二つ房)
  「左手」ひ・だ・り=3本(三つ房)
 と覚えるとよいでしょう。

 数珠をすり合わせて音を出すのはやめましょう。
 合掌は手のひらを隙間なく合わせることです。両手を合わせてほかに何もできないことを示し、一心に祈る礼拝の姿です。
 インドでは、右手は清浄(神聖)、左手は不浄(凡夫)を表します。この二つの心が帰依(南無)することによって、仏さまと私たちが一つになれるといわれています。

★お数珠のかけ方 U

 まず八の字型にねじり、両手の中指に掛ける。その際右側に房が2本、左側3本房がくるように持つ。
 お数珠をもつことは、悲しみを分かち合う気持ちの表現であると思います。
 お数珠の玉の数は、百八顆が基本で、数珠は人に貸したり、借りたりしてはいけません
 108珠の由来は、108の煩悩を消滅させる功徳があるからだと言われています。
 輪を8の字にねじり、右に2本の房、左に3本の房が来るように両手の中指に掛け、合掌します。


★お数珠の持ち方
ほとんどの場合(歩く、座る、お経中)

二環にして左手にかける。合掌もする。
合掌と叉手のときには二環にして左手の親指と人さし指のあいだにかけます。
ほとんどの場合(歩く、座る、お経中)
物をもつ場合(例えば、たいこ や ばち)

  左手首にかける。
  
数珠を持ち歩く場合

  二環にして左手でもつ。
物をもつ場合(例えば、たいこ や ばち)
特別な場合(お題目を唱える、故人と最後のお別れをする、など)




法要中の勧請・唱題・回向のときは、一環にして、

3本の房を左手側 2本の房を右手側にして、

それぞれ中指の第一関節にかけ、綾にして合掌する。

合掌をする際に、数珠を擦って音をたてない。

(ひだり=3文字、みぎ=2文字、と覚えるとよい。)
特別な場合(お題目を唱える、故人と最後のお別れをする、など) 特別な場合

数珠の構成

親 玉 数珠の中心にある房付きの玉です。『釈迦如来』 『阿弥陀如来』を表します。
主 玉 主玉108の玉です。『百八尊』 『百八煩悩』を表します。
四天玉 四天玉主玉と主玉の間にある4つの玉です。『四天王』 『四菩薩』を表します。
弟子玉(記子玉) 房につく小玉40個です。『十大弟子十波羅密』 『十大弟子と十菩薩』を表します。
露 玉 弟子玉の下に着く露型の玉です。弟子玉を留めるための玉。
浄 明 房の一番上、親玉の下にある玉です。『菩薩』を表します。
珠の配置 親珠1珠→主珠7珠→四天珠1珠→主珠14珠→四天珠1珠→主珠33珠→親珠1珠→主珠33珠→四天珠1珠→主珠14珠→四天珠1珠→主珠7珠で一周して輪になる


  

   
 2011.8.28〜