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龍鑑寺欄間彫刻三面 茂原市文化財に登録される |
欄間彫刻三面
指定日 令和二年二月十七日
本文化財は三面からなり、中央は、横幅三メートル以上もある大きなもので、題は「桐に鳳凰」、左右の二つもそれぞれ二メートルほどあり「阿吽の唐獅子牡丹」が配されています。緻密な作りで彩色も施され、絢爛豪華な様子をしのばせています。制作年は寛政十年(一七九八))、制作者は長坂猪之助藤原友雅、依頼主は龍鑑寺第二十一世住職(日明大徳)、数名の世話人の名前が確認できます。
友雅は江戸彫物御三家の一つ、後藤家の三代目である正常の門人であり、自身も長坂家として一家を成し、十六人の弟子を育てた名工です。近隣にも作品は残っておりますが、確認される数はあまり多くありません。これは友雅が主に江戸で活躍をしていたことによりますが、一地方から江戸の名工に仕事を依頼したということから、この欄間は美術的価値だけでなく、当時の龍鑑寺や七渡の住人たちの経済力や文化活動への意識なども考察できる。歴史資料としても価値があります。 |
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