塔婆の供養について

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塔婆の供養
  塔 婆 の 供 養 に つ い て
塔婆。これで「とうば」と読みます。
 語源的には、古代インドの言葉「ストウーパ」を漢字に音訳したものが「卒塔婆」であり、これが更に「塔婆」となったものです。
  「ストウーパ」とは、お釈迦様のお骨を納めた塔のことです。この塔のことが インドから中国をへて日本に伝えられ、五重塔となりました。五重塔はお釈迦様をうやまい、なつかしむ気持を表現したものとして建てられました。
 お釈迦様が八十歳で涅槃に入られた時、各国の国王たちが報恩供養の為に、お骨を奉安する仏の塔を建てたいと申し出られた。
これが後に仏塔形式となり、やがて中国に渡った時には重層塔として発展し、日本に伝来されたました。日蓮聖人は、
塔婆は、木片であるけれどその表に「南無妙法蓮華経」と「法名」を書き、経を誦し建てれば、
その功徳は亡くなった人だけでなく、その功徳に照らされて、生き物すべてが仏様のもとに生まれ変わることが出来ると説かれました。




報恩(ご恩に報いる)
 人は、人生に於いて数え切れない程のご恩に支え、支えられて生きています。そう考えると亡くなった人への報恩の気持を身近な
ご先祖様以外にも手向けることが望ましいです。
ご先祖様が受けたご恩も一人や二人ではないはずです。ご法事の際、読まれる回向文(えこうもん)に
「願以比功徳 普及於一切(がんにしくどくふぎゅうおいっさい)」という一文がよく使われています。
「願わくば此の功徳(お経・塔婆・諷誦文など仏様への感謝の心)を以ってすべてに手向ける」
という意味になります。常にこの様な気持でありたいものです。

「世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福はない」  宮沢賢治